看護師を辞めたいと思った理由【後編】人間関係がしんどかった話

potato44

前編では、残業の多さや休日まで仕事に追われていたことなど、私が「看護師を辞めたい」と思った理由を書きました。

でも、辞めたかった理由はそれだけではありません。

むしろ新人時代の私にとって、仕事の忙しさ以上につらかったのが、

人間関係。

看護師として働き始めた頃から、

「先輩、怖すぎない……?」

と思うことが何度もありました。

今回は、そんな私の「看護師辞めたい理由」後編です。

先輩が異常に怖かった新人時代

入職したばかりの頃。

新人研修中は優しかった先輩たちも、実際に病棟で仕事をするようになると少しずつ様子が変わってきます。

「あれ……?」

「こんなに怖かったっけ……?」

新人看護師は、指導者やその日のリーダーに患者さんの状態を報告します。

もちろん新人なので、できていないことだらけ。

アセスメント不足を指摘されることもたくさんありました。

そこはもう、

ご指導ありがとうございます!

なのですが。

ボールペンをカチカチしながら、

「で?」

は怖い。

しかも、こっちを見ていない。

PCを見ながら、

「で?」

……怖いって。

当然、だんだん話しかけること自体が怖くなります。

本当は分からないことこそ聞かなければいけない新人時代。

でも、

「こんなこと聞いたら怒られるかな」

「今話しかけたら機嫌悪そうだな」

そんなことを考えてしまい、聞きたいことが聞けない。

今振り返ると、患者さんの安全を考えても、あまり良い環境ではなかったと思います。

1分単位のタイムスケジュールを書いていた

新人の頃は、とにかく仕事が終わりません。

検温して、点滴を確認して、処置をして、記録して……。

予定通りに進まない私に、

「どうしたら時間通りに仕事ができるのか」

ということで、細かいタイムスケジュールを書くようになりました。

これ自体は分かります。

優先順位を考えたり、時間配分を振り返ったりするのは大切です。

ただ、そのスケジュールがどんどん細かくなり、

「廊下を歩いて患者さんの病室へ行く→1分」

くらいまで書いていました。

そこまで書く必要……ある……?

とは思いましたが、

もちろん言えません。

心の中だけは自由なので思うだけです。

さらに、患者さんや医師、リハビリスタッフなどがいる前で怒られることもありました。

これが地味につらい。

怒られているだけでもしんどいのに、周りから

「あぁ、新人さん怒られてる……」

という目で見られる。

ちょっと惨めな新人ナース、さとちゃんです。

さとちゃん
さとちゃん

もう明日は休んじゃうぞ!

何度そう思ったことか。

ところが。

休む連絡をする方が怖い。

結果、メンタルはボロボロなのに皆勤賞でした。

病棟には「謎のルール」がたくさんあった

それでも数年経つと、少しずつ仕事にも慣れてきます。

あれほど怖かった先輩とも、仲良しとまではいかなくても雑談くらいはできるようになりました。

「私も成長したなぁ」

なんて思うのですが、油断はできません。

なぜなら病棟には、

人の数だけ謎のルールがあるから。

私は外科病棟で働いていたので、処置の準備をすることがよくありました。

ところが、物品を準備するタイミングや置き方、用意するものが、看護師によって微妙に違います。

A先輩はこのやり方。

B先輩は別のやり方。

そして運悪く、機嫌の悪い先輩の「正解」と違ってしまうと、

病棟の空気が一気に重くなる。

「誰?これ用意したの?」

「一体、何年目なの?」

……怖い怖い。

経管栄養や清拭、シャワー浴、足浴など、日常的なケアも人によって少しずつやり方が違いました。

もちろん安全面や根拠が大切なのは分かります。

でも、

結果が同じなら、それでよくない?

と思うような細かい違いも正直ある。

そして、いつの間にか

「経験年数が長い人」

「声が大きい人」

のやり方が、その病棟の正解になっていく。

これも看護師として働いていて、しんどいなぁと思ったことのひとつでした。

方向性の違いでバチバチ。でも解散できません

そして4月。

新人看護師が入ってくる季節ですが、同時に病棟異動の季節でもあります。

なんとか平穏を保っていた病棟にも、新しいスタッフがやってきます。

もちろん、新しい人が入ること自体は悪いことではありません。

違う診療科から異動してきた看護師だからこそ知っていることもあります。

私がいた整形外科病棟にも、病床の関係で消化器内科や呼吸器内科など、別の診療科の患者さんが入院してくることがありました。

そんなときは、その科を経験したスタッフがいるととても心強い。

「なるほど、そうするのか!」

と勉強になることもたくさんあるのです。

しかし。

問題は、それぞれの病棟で培ってきた「やり方」がぶつかったとき。

「前の病棟ではこうしていた」

「ここではこうやっている」

お互い譲れない。

そして、もともと気の強いスタッフ同士だったりすると……。

始まります。

病棟内バトル。

ある日、終礼前。

ナースステーションのど真ん中で2人が口論を始め、最終的には師長まで出てくる事態になりました。

その場はなんとか収まったものの、翌日から病棟はどよーん。

お互いの悪口。

その場にいないスタッフの悪口。

話しかけても目を合わせない。

直接話せばいいことを、なぜか人づてに伝える。

そして怖いのが、悪い雰囲気って伝染する。

今までそこまでギスギスしていなかったスタッフまで、少しずつお互いの粗を探すようになっていきました。

病棟の雰囲気は、どんどん悪くなっていきます。

でもバンドなら、

「方向性の違いにより解散します!」

みたいなこともあるじゃないですか。

悲しいけれど。

でも、病棟は解散しません。

明日も同じメンバーです。

来週も同じメンバーです。

来月もたぶん同じメンバー。

人事異動まで待てば何か変わるかもしれませんが、怖い先輩たちは年数的にまだ異動しそうにない。

もちろん私も簡単には異動できない。

となると、自分から解散するしかない。

つまり、

辞める。

「こんな雰囲気の病棟、ずっといるのは無理だ〜!」

と思うようになりました。

看護師を辞めたかった理由は、結局「人間関係」

私が看護師を辞めたいと思った理由。

後編をまとめると、

人間関係がしんどかった。

これに尽きます。

新人時代は、

「そんなに怖くしなくてもよくない?」

と思うくらい威圧的な先輩がいました。

数年経って仕事ができるようになってからも、細かい粗探しや悪口がなくなったわけではありません。

いつも誰かが不機嫌。

誰かのミスがないか目を光らせている。

仕事が終わって家に帰っても、

「何かやり残していなかったかな」

と不安になる。

病院から電話がかかってくると、

ビクッ。

夜勤明けに寝ていても、夢の中でナースコールが鳴っていました。

今振り返ると、

みんな忙しすぎて、余裕がなかったんだと思います。

人手が足りない。

仕事は終わらない。

患者さんの安全は守らなければならない。

自分も疲れている。

そんな状態が続けば、誰だって余裕はなくなります。

だからといって、威圧的な態度や悪口がいいとは思いません。

でも当時は、「怖い人がたくさんいる職場だった」としか思えなかったことも、今なら少し違って見えます。

私が看護師を辞めたいと思った理由は2つ

前編・後編をまとめると、私が看護師を辞めたいと思っていた大きな理由はこの2つでした。

・残業が多く、休日まで仕事に追われてプライベートに余裕がなかった

・職場の人間関係がしんどかった

新人の頃から、

「看護師辞めたい……」

と思っていた私。

それでも3年目くらいになると仕事にも慣れて、

「意外とこのまま定年まで働けるかも?」

なんて思った時期もありました。

でも、やっぱりしんどくなって。

私は5年目で、その病院を辞めました。

今振り返ると、

もう少し早く辞めてもよかったかもしれません。

当時の私は、

「せっかく就職したんだから」

「最低でも3〜4年は働いた方がいい」

「退職金もあるし」

そんなことを考えて、同じ職場で働き続けることにかなりこだわっていました。

でも、その後いろいろな働き方を経験した今は、

ひとつの職場でずっと働き続けなくてもいいんじゃない?

と思っています。

看護師を続けるにしても、病院を変える。

病棟を変える。

夜勤をやめる。

正社員からパートになる。

看護師の資格を持っているからこそ、働き方はいろいろ選べます。

実際、私も今は正社員を辞めて、週2日のパート看護師として働いています。

16時が定時で過ぎることはほとんどありません。

新人時代の私が聞いたら、

「そんな働き方もあるの?」

と驚くと思います。

あの頃は、

「この病院を辞める=看護師として逃げること」

みたいに考えていました。

でも、病院を辞めることと、看護師を辞めることは同じではありません。

自分の生活に合わせて、働く場所や働き方を変えてもいい。

今はそう思っています。

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ABOUT ME
さとちゃん
さとちゃん
正社員を手放した看護師ママ
新卒で大学病院に就職。激務や人間関係に耐えられず退職しました。沖縄で応援ナースとして楽しく働く。現在は4歳、2歳の育児中。時短でも大変で正社員からパートにチェンジ。 趣味はイラストと旅行、食べること。ネコが好きです。
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